VTuber 亜乃頃もどる、ハプニングをチャンスに変える実況で魅了する

VTuberインタビュー

YouTubeでレトロゲーム実況を配信するVTuberとして活動されている亜乃頃もどるさんにお話を聞かせていただきました。もどるさんの配信はとにかくハプニングをチャンスに変えるケースが輝いています!普通だったら配信用のゲーム機のデータが壊れてしまったら落ち込むところ、それすらをネタにして多くの視聴者を魅了しました。トラブルですら味方に変えてしまう力は、現代に生きる私達にも参考になるのではないでしょうか。

プライベートの転機にVTuberとしての活動を本格化させる

ーーよろしくお願いします。もどるさんが現在の活動を始められたきっかけを教えてください。

亜乃頃:元々のきっかけは単純に積みゲーを消化したかったことですね。やりたい時に細々とやるつもりでした。

その後、配信環境を整えた後に自身の体調を崩してしまい前の職を辞することになってしまいました。ある程度、自由に時間を使えるようになってからも生活リズムを崩さないために朝配信を中心に活動を続けているうちに沢山の人に見てもらえるようになりました。

ーー配信を重ねるごとにドンドンと視聴者が増えていかれましたよね。

亜乃頃:このチャンスを逃すのはもったいないと思い本格的に活動させていただくことにしました。

ーーまさに「乗るしかない、このビッグウェーブに」だったんですね。もどるさん、令和キッズなのに結構、大っぴらですよね(笑)。平日の真っ昼間から公園でピザと、大人の麦ソーダを決めてたり。そのせいか結構、安心して配信を視聴できるような気がします。

亜乃頃:大っぴらなのは、まさしく安心して見ていただけるようにという思いがあります!
ガチで今どきの令和キッズが配信してるわけないじゃないですか〜!という裏付け。それとSNSは基本的に自然(?)な日常を切り取って、好きに発信しているだけですね!

ーーインタビュー開始早々、問題発言をドッジボールみたいにぶつけてきますね(笑)。配信をされるうえでロールモデルにされている方はいらっしゃいますか?

亜乃頃:参考にしているというか、さば蝶さんですとか、馬小屋ねる子さんですとか。まだまだ他にも多くのVtuberの先輩方を見ては憧れております。

もどるさん自身がファンアートを贈ったことも

真似をしているわけではありませんが、居心地のいい配信、見ていて楽しくなるような配信を目指していています。ふわっとしたことしか言えなくてすいません(笑)

全部詰め込んでから引き算でキャラクターを仕上げる

ーーまずは現在のご自身の配信キャラクターコンセプトを考えたきかっけを教えて下さい。確か、もどるさんは「ママ(キャラクターデザインをする方)」と「パパ(LIVE 2Dで動くように仕上げる方)」を兼任されていましたよね。元々、イラストを描く習慣はあったんですか?

亜乃頃:落書きを両手で数えられるぐらいしか描いたことがありませんでした!イラストを描く習慣も経験もほとんどありませんね!

ーー(まじかよ…結構、上手なのに)今のキャラクターはご自身の中で温められていたのですか?

亜乃頃:キャラクターに関してもとりあえず「かわいいと思うもの全部詰め込んでみた!」みたいな感じで描いて形にしていきました。「少女」「明るい笑顔」「大きい」「飾らない」などなど。

眉毛が今とは異なる初期モデル

ーー元気な幼馴染みたいな雰囲気がありますよね。すぐに完成させることはできましたか?

亜乃頃:イラストは何度かざっくり描いては消して、描いては消してですね…。装飾や複雑な造形にしたら自分を再び描くことができなくなるので(笑)。できるだけ装飾品は少なく、基本は引き算をしていき、残すものは残す工程で今の姿になりました。結果、見た目普通の女の子に(笑)

ーーそうやって配信当初のモデルが誕生してVTuberとしての活動を開始されたと。

亜乃頃:そうなんですよ。しかしというか…やはりというか…そこは素人の絵というか…。配信をするほど周りのきれいな絵のVTuberの方々と比べて「これじゃダメだと…」感じるようになり、「何かいい案はないだろうか?」と模索しているうちに、ドット絵で思いっきりデフォルメを効かせるのはどうだろうという結論に至りました。

ーー今現在使われているドット絵を意識したモデルに進化したのにはそのような経緯があったんですね。何故、デフォルメを効かせる方向に舵を切ったのでしょうか?

亜乃頃:これも引き算を重ねた結果ですね。「より高繊細な絵を…!」をではなく、ギリギリまで情報量を少なく、かつかわいらしく!を目指しました。

ーーなるほど、余分な情報を引き算することで、よりご自身が伝えたいことを強調する戦術を選択されたのですね。「ミニマリスト」な価値観は結構、好きです。

亜乃頃:なんなら「解像度も引いてしまおう!」という(笑)。結果なかなかに個性を出せたのではないかなと!イラストもドット絵もほぼ未経験ではありましたが、思いのほかいい感じに作ることができたのでこれで行こうということにしました。

直近に公開された春〜夏モデル。
季節限定のものも。、制作も兼ねられる強みだと言える。

ーー(はじめての作品でここまで仕上げられて凄いな…)続いてはLiive2Dで動かすお話を聞かせてください。

亜乃頃:絵も描いたこともなければ当然Liive2Dも作ったことなんてあるはずもなく…解説動画やサイトを見ながら自分で作りました。

ーー(依頼されてる方のほうが多いだろうに凄いな…)自作の過程はトライ&エラーが多かったでしょう。

亜乃頃:最初は解説サイトなどを見てもちんぷんかんぷんでしたが、ようやく頭を左右に振ることができたとか、瞳を動かすことができたとか、一つ一つできることが増えていく感覚はとても楽しかったですね!今ではどことは言いませんが揺らすことができたり。

ーーえっ…?

亜乃頃:やだなー髪の毛の事ですよ!目を見開く表情を作ったりだいぶ表現の幅が広がったと思います!

レトロゲームの理不尽さを堪能してもらいたい

ーー「積みゲーを紹介されたいから始めた」とのことでしたが、元々、レトロゲームを買い溜めていたのでしょうか?

亜乃頃:昔からレトロゲームが好きで色々と買ってはいました。ただ、実際にクリアまで遊べたのはごくわずかでした(笑)。なのでこの活動を機に「手元のレトロゲームをクリアしまくりたい!」という想いのもと、「レトロゲーム実況」というジャンルを選びました。

ーー配信で選択されているゲームのジャンルはどのようなものを選ばれていますか?

亜乃頃:素材を集めてキャラを強化していくゲームより、トライ&エラーでプレイヤー自身の腕前を上げていくゲームのほうが好みなので、そういうのが多めになっております。

ーーロックマンなどのアクション、グラディウスなどのシューティングはプレイヤーの腕前が配信中にドンドン成長していきますものね。

亜乃頃:私自身もそうなのですが、配信を見に来る方はレトロゲームの理不尽で配信主が苦しんでいる様子を見たいという部分もあると思うんですよね。レトロゲームはそういった点も適しているのかなと思っています(笑)

ーー「ゆるい縛り」ってタイトルに書いてあるのに、壮絶な縛りプレイをいつも楽しませていただいてます。

配信のハプニングをチャンスに変える

ーーVTuberとして活動されていく上で転機になったタイミングなどもお聞かせください。

亜乃頃:ロックマン2から一気に同接が増えて、PlayStation版の「第3次スーパーロボット大戦」の終盤から同接が50人程度になったのが個人的にはびっくりしましたね!当時は登録者数も200人とかでしたから、「1/4ぐらいの人が見てくれてる!」と考えるとうれしい限りでした。

ーー同接が増えるとテンションあがりますよね。

亜乃頃:やはり同接が増えるとやる気にも直結しますから、本当に見てくださるみなさんのおかげで走り続けることができてると思います。

ーーそういえばセガサターン版の「スーパーロボット大戦F」シリーズのときはドラマが沢山ありましたよね。

亜乃頃:完結編に入ってからのデータ破壊バグは強烈でした…!

ーー噂には聞いてましたがまさか、もどろさんの配信で目撃するとは思いませんでしたよ。

亜乃頃:このバグのせいでウチのPOLYMEGAでは「スーパーロボット大戦F」は起動できなくなってしまい、結局セガサターン実機でのプレイに切り替えての再プレイになりましたからね。

ーー実家からセガサターン発掘をされてきたり、第1話からやり直されたり凄くタフでしたよね(笑)。データ破壊バグですら「オーラロードが開かれた」ってネタにされていたり。あの時はハプニングをチャンスに変える力が凄いと思いました

亜乃頃:本当、色々とありましたよね。その後はデータ破壊バグ対策のパワーメモリの併用とかもあって大変でしたが、セガサターン本体がまだまだ元気なことがわかって結果的にはよかったと思います!

ーー物持ちがよいことは良いことですよ!「ヌーベルディザードは重戦記カルバリーテンプルの後半主人公機!」とかネタにしまくってプレイしてましたよね。ぶっ飛んでて面白かったですね(笑)。

亜乃頃:思えば「スーパーロボット大戦F」からGキャノンやヌーベルディザードなど、普段使わないような機体もあえて使うようになったので、プレイスタイルの転換期としても大きかったと思います!

あと、外せないのはやはりウチの配信といえば「スーパー特撮大戦2001」でしょう!スーパーロボット大戦シリーズとは一味違う難易度はぜひ皆様にもプレイしてもらいたい名作でした!

ーー日本アートメディア製でしたよね。ウインキーソフトとは異なる凄まじさがありましたね。普通、心折れるだろうに完走していて心から尊敬しました(笑)。

亜乃頃:実写取り込みムービーが多くて配信には若干向かないところもありましたが、実写を自作絵で隠す「見せられないよ!」作戦もたくさんの方々に好評をいただきました(笑)

ーー本当、ハプニングをチャンスに変える力が凄いですね。

手応えを感じたものに躊躇なく投資する

ーーチャンネル登録者1000人を達成されるまで、かなりのハイペースでしたよね。

亜乃頃:私も正直、結構早いペースで1000人を達成することができたと思っています。ここまでこれたのは「同接が多いコンテンツをひたすらに伸ばす!」ことに尽きるのかなと思います。私の場合はスーパーロボット大戦シリーズだとは思いますが。

ーー手応えを感じたものには躊躇なく、ご自身の時間を投資されたということですね。

亜乃頃:合わせて私がやりたいゲームと皆さんが見たいゲームが合致していた、というのは本当にラッキーだったと思います。

後、配信に関しては週末はスーパーロボット大戦シリーズ、平日はアクションやRPGなど他ジャンルで分けております。できるだけ「この曜日はコレ」と決めていたほうが視聴者さんにもわかりやすいのかなと。基本的に意識しているのはそれぐらいですね。

あとはとにかく気楽に楽しくゲームをプレイする!それだけです!色々と浅くて申し訳ありません(笑)

ーーこれからYouTuber、VTuberになりたい方には参考になるでしょうね。今回は本当にありがとうございました!

編集後記

亜乃頃もどるさんのインタビューはいかがでしたか?もどるさんにインタビューをする前から「本当にこの人、アクシデントに強いな…」と思っていましたがお話を聞かせていただいて確信に変わりました。向かい風ですら追い風にできてしまう強さを持つもどるさんのことをこれからも応援したいと思います。

亜乃頃もどるさん
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