プロ野球のキャッチャーのリードについて考える

野球

プロ野球のキャッチャーのリードについて考えたいと思います。よくプロ野球ファンが「〇〇のリードが良くなかった…」とぼやいてる姿を見ませんか?果たしてキャッチャーのリードの正体とは何なのでしょうか?


※自分の配信でも本話題についてお話しました

リードの善し悪しは結果だけで語られてる

元ロッテの里崎智也さんが様々なところで言及していますが、世間を見渡すとプロ野球のリードの善し悪しは結果だけでしか語られてないですよね。例えば「〇〇は外角低めしか要求しない…」というボヤキをXなどのSNSで見かけませんか?それでも綺麗にアウトを取れてしまえば結果オーライになってしまうんですよ。酷い棒球をど真ん中に投げてしまっても、アウトが取れてしまえば文句を言うプロ野球ファンって少ないですよね。完璧なコースに投げても痛打を喰らう時があるので、100%完封勝利できるパターンなど存在しないんですよ。

もしも配球を語るのならば「相対する打者のコース別打率」「得意とする球種と、苦手とする球種」「投げるピッチャーの球種別のストライクに投げられる確率」「ランナーが居る状況ごとの能力」「天候別の能力」「球場毎の能力」「デイゲームとナイトゲームの能力差」などを踏まえた上で語られるのなら別なのかもしれません。「リードがぁ…」と語るプロ野球ファンの大半は主観だけで語っているように見えます。

捕手論を語る際には根拠をだせないものよりも、誰が見ても納得できる客観的なものを取り扱う方が筆者は建設的だとは思います

キャッチャーの壁能力は結果的にリードの幅につながる

ではどのようなものが客観的に語れるか?ピッチャーの球を後ろに逸らさない「壁能力」と呼ばれるブロッキングは勝敗に直結するし、リードの奥深さをますことに繋がります。もし自分がピッチャーだとして、球をポロポロそらすキャッチャー相手には全力で投げれませんよね…、だって逸らされる可能性があるんだから。球を逸らされたらランナーは労せずに次の塁に進むことができます。逸らすキャッチャー相手にランナー三塁でスプリットなどの落ちる変化球を強くて投げれませんよね。

逆にブロッキングが上手なキャッチャーは選択肢が増えて有利になります。ちゃんと逸らさないで捕球してくれるから、ランナーが三塁でも空振りを狙いに腕を強く振れるし変化球も積極的に使っていけます。キャッチャーが逸らさないなら、バッターも警戒する球種が増えて打ちづらくなり、結果的にリードの幅が広がります。

キャッチャーのフレーミングもリードに繋がる

次に、キャッチャーが際どい球を捕球の仕方でちゃんとストライクに見せるフレーミングもリードに繋がりますし、チームの勝利にも繋がります。

フレーミングでちゃんとストライクに見せてストライクを稼げれ、ピッチャーに際どいコースを要求できてリードの幅に繋がります。ピッチャーは1球でも多くストライクの判定をもらえたほうが良いに決まってます。長く投げられればそれだけリリーフの負担もへりますし、チームのブルペンを救うことにも繋がります。

ただしボール球を無理やりストライクに見せようとするミットずらしとフレーミングは別物とも付け加えておきます。フレーミングは審判を欺くためのものではなく、球を精確にみやすくするための技術です。

キャッチャーの肩もリードにつながる

続いて、キャッチャーの盗塁を刺すための肩の力もピッチャーの出来、チームの勝利、そしていわゆるリードにもある程度は繋がります。ランナーを出してもランナーをちゃんと牽制できて、盗塁を阻止することができればピッチャーは安心して投げることができるので結果的に「よいリード」だと言われるでしょう。

なお盗塁の阻止に関してはピッチャーのクイックの上手さ、牽制も関わってくることも付け加えておきます。

最高のリードは打ってあげること

そしてキャッチャーが打てることはある意味では、勝利に導くための最高のリードだと言えるのではないでしょうか。野球は点を取らなきゃ勝ってません。言ってしまえば優れたリードだけでは試合には勝つことができません。野手の1人でもあるキャッチャーが打てればそれだけ打線がつながって、チームの勝利の確率を高めることに繋がります。NPBで名捕手として名を残している選手たちは大抵、打撃でも目を見張る能力を持っていませんか?

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