桃井はるこ「ヤマギワソフトが時代を先取りしていた」〜インタビュー前編〜

インタビュー

声優/歌手/作詞・作曲家として活躍されてる桃井はるこさんに「音楽との出会い」をテーマにお話しいただきました。前編では「ヤマギワソフトの思い出」「CDを聴いた時の感動」「野球場とライブ・フェスの類似性」をお話しいただきました。桃井はるこさんには何度か僕のYouTubeLiveにお付き合いいただきましたが、放送開始前に音楽の話になった時に造詣の深さに驚かされ感動しました!もしも本記事が桃井さんの新たな一面を紹介できれば幸いです。

ヤマギワソフトで名曲と出会う

ーー本日はよろしくお願いします。今日は「音楽との出会い」をテーマに色々とお話しください。桃井さん、洋楽をはじめとした様々な音楽に詳しいですよね!デンマークのオルタナティヴ・ロック・バンドMEWを知っていらっしゃったり。結構、マニアックだなって。

桃井:いやぁ〜そんなことないですよ(笑)。MEWはちゃんと来日してくれたからライブ見に行きましたよー。

ーーライブと言えばアメリカのオルタナティブロックバンド Weezerがザ・グリーン・アルバムを出した時にZEPP仙台まで観に行かれてたり。

桃井:懐かしいなぁ〜確か2001年4月でしたよね。

ーーあの時期はThe Soul Taker ~魂狩~で「中原小麦」役で声優デビューされたあたりでしたよね。当時の桃井さんのパブリック・イメージとのギャップに驚きました。

桃井:実はアニメ監督とか、構成作家さんですとかスタッフの方は色々な音楽好きな方が多いですよ!皆さん、ラジオを掛けながら作業することが多いでしょうし。

ーーそれこそ94年頃に発表されたOVA マクロスプラスにもまだ無名だったAphex Twinのアルバムが小道具で出ていたりスタッフの方が好きだったんでしょうね。そういえばオタササさんがエモエモ90でブランキージェットシティーを好きってコメントされていたのも驚きましたし。

桃井:でもね、昔はそれが普通だったんですよ。だってオタク向けの音楽というものが存在しなかったんですよ!ジャンルとして”アニソン”が成立したのはここ20年くらいの先輩の頑張りがあったから。それ以前はオタクが聴く音楽が決まっていたわけではなかった。

私が秋葉原に行きだした理由は海外のゲームの購入とCD屋さんに行くためだったんですよ。ヤマギワソフトという素晴らしいお店がありまして、洋楽フロアの品揃えが充実していたんですよ。店内で全米のカレッジチャートの10位以内の曲は全部聴けるようになっていたんですよ。そこで「いいな!」と思った曲を買うと2〜3か月後に日本のラジオでも流れていました。ヤマギワソフトが時代を先取りしていたんですね。ヤマギワソフトの洋楽フロア担当の人が本当に凄かった!

ーーそのルート、凄く知りたかったです。僕があの当時、面白い音楽を知る方法はもっぱら渋谷か下北沢のレコード屋でした。後は黎明期のInterFMを背伸びして聴くくらいでしたから。あの時のInterFMは外国語ばかりで何言ってるか分からなかったですけど(笑)。

桃井:ああー!米軍のAFN(ラジオ放送)とかも良かったですよね!ひでたかくんは、CDは国内盤と輸入盤、どっちを買う?

ーー僕は輸入盤メインですね。国内盤より安かったですし。

桃井:私は国内盤を買うんですよ。国内盤なんて絶対に流通量が少ないわけですよ。日本版の帯、ブックレットの解説、ボーナストラックがついていて特別なわけですよ。

ーー国内盤のボーナストラックや日本限定シングルのB面とかに隠れた名曲が多くないですか?

桃井:わかる!!Weezerの2ndアルバムPinkertonからのシングルカット、日本でしか販売されてない「The Good Life」のシングルに入ってた「I Just Threw Out The Love Of My Dreams」が凄く好きだったもん。リヴァースじゃなくてthat dogの女性のヴォーカルのレイチェルが歌ってるの。

ーー今ならPinkertonのデラックスエディションに収録されてるようですね。Pinkertonが出た時って96年くらい。ときめきメモリアルの藤崎詩織のコスプレしてバイトしてたときですよね?

桃井:そうですね(笑)。それこそバイトして、ヤマギワソフトでCD買って、近くのファーストフードでコーヒー飲みながらCDウオークマンで聴くと。あの時は家に帰りたくなかったし。

ーー点と点は繋がって線になるとは言いますけど、凄い繋がり方ですね(笑)。

最初にCD聴いた時の音の感動は忘れられない

桃井:今はサブスクの全盛期だけど私が子供の時、CDの誕生は衝撃的でしたよ。初めて聴いたCDはMichael JacksonのBADだったかな…?1987年でした。

ーー早熟にも程がありますよ(笑)。

桃井:えぇー、SONYのCDウオークマンを買ったらもらえたんですよ(笑)。

ーーあぁ、レーベルがEPIC SONYでしたものね。SONYつながりか。

桃井:ノイズがなくて本当にびっくりしました。当時の私はテープで聴くことが多かったんですよ。テープって伸びるし、ホワイトノイズがどうしても乗っちゃいますからね。それこそテープが伸びちゃうのが嫌だからダビングしたのを聴いてたくらいです。

ーーはじめて買った8cmシングルは?

桃井:Kylie Ann Minogueの「I Should Be So Lucky」。あぁ…! 昔からキャッチーでユーロビートみたいなのが好きですね(笑)。

「野球場ってライブやフェスの会場に近い」

桃井:やっぱキャッチーな曲は好きだし、自分でも作りたいですよ。ライブやったときに2コーラス目からみんなと一緒に歌えるくらいキャッチーだと楽しいのかなって。最近もライブで歌っていて強く思った。

ーーキャッチーで歌いやすいとみんなの声がドンドン重なって強くなっていくんですよね。

桃井:はっ…!そういえばパンクバンドって皆の声がドンドン重なっていきやすいですよね。

ーー確かに!それもOIパンクだと、みんなで「オイ!」って声を簡単に重ねていけますよね。あっ…!じゃぁ広島東洋カープのスクワット応援もある意味OIパンクじゃないですか。

桃井:選手の名前を重ねて行くから誰でも簡単に参加できますね(笑)。野球って言えば今の神宮球場はプロのDJさんが入ってるじゃないですか

ーーDJ K.DA.Bさんがやってくれますよね。

桃井:私が子供の時、それこそ1987年頃は球場内の音楽はお姉さんがドリマトーン(河合楽器製作所が販売していた電子オルガン)で演奏していたんですよ。バックネット裏の放送席のあたりに演奏するための小屋があって憧れたなぁ…。私、自分が知ってる曲なら鍵盤で大体弾けるんですけど「これって神宮球場でドリマトーンを弾くためのもの…!?」って思っていました。

一同:爆笑(笑)

ーー凄いステキです(笑)。今でもきっとその夢は叶いますよ!

桃井:でもさぁ、振り返ると野球場ってライブやフェスの会場に近いよね。

ーーなんか分かるかも。2023年のWBCの準決勝のVS メキシコ戦がちょうど、神宮球場でのオープン戦の日だったんですよ。そしたら村上宗隆選手がサヨナラタイムリーを打つ打席の直前ですよ!DJ K.DA.Bさんが村上選手の登場曲Fabolous ft. Jeremihの「My Time」を流してくれたんですよ!そしたらみんな応援しはじめちゃって(笑)。あの時の神宮球場はフェスの会場のような熱気でした。

桃井:えーー「かっとばせーーむーらかみーー!」って??

ーーえぇ。村上選手は海の向こうなのに目の前に推しがいるかのごとく!在りし日のX JapanのFilm GIGでしたよ。

桃井:Film GIG(笑)。凄くステキ。

ーーよし!ここらへで後編に移りましょう!皆様、引き続きよろしくお願いします!!次回更新は2023年9月11日(月)の21時予定です!

桃井 はるこ(ももい・はるこ)
声優/歌手/作詞・作曲家

「元祖アキバ系女王」の異名を持つ。高校在学中にインターネットに掲載していた日記が雑誌編集長の目に留まり雑誌に連載開始。2000年には「Mail Me」でシンガーソングライターデビュー。アイドルやアーティストへ楽曲提供も。声優としての出演作は「STEINS;GATE」(フェイリス・ニャンニャン役)、「テイルズ・オブ・ジ・アビス」(アニス・タトリン役)、「ポケットモンスター ピカピカ星空キャンプ」(ソーナノ役)ほか多数。

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【告知】
●寺談 〜桃井はるこ”怖い話朗読会” at 上野宋雲院〜 9月16日(土)開催
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第一部
第二部
●9/30(土) 両国SUNRISEにて坂本英三率いるEIZO JAPANとのツーマンライブ『EIZO JAPAN VS 桃井はるこ』開催!
詳細
●9/19(火)発売の純情のアフィリアニューシングル『ジェネレーション・ギャップ』に収録される「恋はバラエティ!」の作詞を担当。
公式ページ
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●パーソナリティを務める『THE WORKS』がFM NACK5(79.5MHz)にて毎週日曜日24時から放送中。ラジオやradiko.jpでお楽しみください。

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